方向は、いちばん大きな足である週足で決める。注文を置くのは、1時間足。
この発信の立ち位置は、この一行だけです。このページは、その「なぜ」を説明する場所です。手法の細部は各記事に譲ります——ここにあるのは、全記事の土台です。

「大きな足が勝つ」を、標語のまま持っていませんか
週足が大事だという話は、あなたもどこかで聞いたことがあると思います。私は、その手前にいました。週足や4時間足というチャートがそもそも何を意味するのか分かっておらず、週足1本の中に下のすべての時間足が含まれていることすら知りませんでした。知ってからも、見ていませんでした。
ルールは覚えた順ではなく、理由の無い順に捨てられます。「週足は大事」は、私の中でいちばん最初に捨てられました。理由を知らなかったからです。
理由は、注文の性質にあります。短期売買の注文は、買えばいつか売るので往復して消えます。あなたが15分足で見ているあの賑やかな上下のほとんどは、あとで消える注文です。一方で数ヶ月かけて一方向に執行される大口の注文は、片道のまま残ります。私は週足のトレンドを、その残った注文が何ヶ月分も積み上がった跡だと捉えています。攻防になれば、消える注文より残る注文が勝つ。人数の話ではなく、注文の寿命の話です。
この機構の全長は『トレンドは、残った注文の跡』に一本まるごと書きました。ここでは結論だけで構いません。
週足と同じ側に立つことは、残るお金と同じ側に立つことです。 そしてそれは、週足の向きを1分見れば確認できます。
それなら週足で入ればいい——とは、ならないのです
ここからが、このページの本題です。
週足を軸にする人の多くは、入る場所も週足や日足に置きます。すると損切りは週足の構造で測ることになり、値幅にして数百pips先——ドル円でいえば数円ぶんです。同じ枚数で持てば必要な資金は膨らみますし、1回の損失を口座の数%に固定するなら、枚数を大きく落とすことになります。どちらにしても、打席は月に数回もありません。方向として正しくても、続けられない人が多い理由がこれです。
逆に1時間足や15分足で入る人の多くは、週足を見ません。近くの波だけを読んで入り、大きな流れに逆らった瞬間だけ深く刈られる。私も昔、そちら側にいました。モニターを6枚並べて目の前の足だけを読んで、読み負けたのだと思っていました。読み負けていたのではありません。立っている側が、残る注文の逆側だっただけでした。
週足の人は週足で語り、短期の人は短期で語る。二つの世界は、あまり交わりません。片方には「正しいが入れない」が残り、もう片方には「入れるが流れに轢かれる」が残ったままです。
週足の波を、1時間足の損切りで取る
私のやり方は、この二つを一つの型に組んだものです。
方向は、週足だけで決めます。週足が買い優勢なら買いしか考えず、売り優勢なら売りしか考えず、週足の移動平均線がもつれて方向のない銘柄には触りません。ここに読みはありません。確認だけです。
そのうえで、波の形は日足と4時間足で確かめます。走り出したあとの一度の戻りが、前の安値を割らずに耐える。そこからまた同じ方向へ走り出す。最初の走り出しを1、戻りを2と数えたときの、3つ目の入口です(エリオット波動でいう第3波にあたります)。そして入る瞬間だけを、さらに下の1時間足に任せます。押しの中にできるダブルボトムのネックラインの少し上に逆指値を置いて、立ち去る。私はこの注文を、罠と呼んでいます。先に仕掛けておいて価格が通れば約定し、通らなければそれがそのまま見送りになる。注文は何時間も前に置いてあって、約定の瞬間私はチャートの前にいないことも多いです。
足ごとの仕事を、一つの表にしておきます。この分担は全記事で共通です。
| 足 | 仕事 |
|---|---|
| 週足 | 買い・売り・見送りを決める。ここに読みはない |
| 日足 | 走り出しの起点と、いま何波目かを確認する |
| 4時間足 | 押し戻しが耐えたかを目で確認する(ここだけは、目で確かめます) |
| 1時間足 | ネックラインの少し上に注文を置き、損切りを決めて立ち去る |
| 15分足 | 起点が4時間足まで下がった場面だけ、1時間足の代わりに注文を置く |
15分足は、必ず見るものではありません。日足を起点にした普段の形では、注文はすべて1時間足で置きます。起点が日足から4時間足に下がった時だけ、注文を置く足も1時間足から15分足に下がります。
(『足には、それぞれ別の仕事が割り振られています』に一段ずれる仕組みごと書きました)
この組み合わせの利点は値ごろ感でも器用さでもなく、構造です。
損切りは、1時間足のダブルボトムの底の下。小さな足の構造で測るから、狭い。狙うのは、週足に乗った波。大きな足の流れで測るから、広い。損は小さな足で測り、利は大きな足で測る。 損小利大が我慢や根性ではなく、足の組み合わせそのものから出てきます。狭いぶん、途中で切られる回数は増えます。その代わり一回の負けは小さい。切られた後にもう一度形ができたら、同じ手順で入り直します。

張り付きも要りません。週足で銘柄を絞るから、監視は少ない。罠が執行を引き受けてくれるから、待つ必要がない。私がこの型で守っているのは勝ちやすさだけではなく、チャートの前にいない時間です。
この組み合わせが、あまり語られない理由
週足の話は、地味です。今日やることが「何もない」日のほうが多く、毎日の発信のネタになりません。短期の話は、その逆です。毎日動きがあり、毎日語れる。だから画面の向こうには、短期の話があふれます。
でも毎日語りやすい情報と勝ち残るための情報は、別物です。
私は、地味な側を選びました。このブログの記事が派手なエントリー報告ではなく待つことと見送ることの話ばかりなのは、そのためです。

- 方向は、週足だけで決める。移動平均線がもつれて方向のない銘柄には触らない
- 波の形は、日足と4時間足で確かめる。一度の戻りが耐えて、また同じ方向へ走り出す3つ目の入口
- 入る瞬間だけを、1時間足に任せる。ネックラインの少し上に逆指値を置いて、立ち去る
- 損は小さな足の構造で測り、利は週足の波で測る。損小利大が、足の組み合わせから出てくる
この立ち位置から、すべての記事が書かれています
最後に、たたんでおきます。
方向は、いちばん大きな足に教わる。入り方と損切りは、いちばん小さな構造で測る。私のやっていることは、それだけです。

ここに書いた言い分の証拠は、このページには一つもありません。証拠は、この下の記事とあなた自身のチャートにあります。
次に読む

——なぜ週足が勝つのか。このページで要約した機構の、全長です。

——週足1本の重さを、ローソクの本数で数えた話です。

——1時間足での入り方。罠という言葉の中身の、すべてです。
この立ち位置を、チャート設定から入り方まで一冊にまとめてあります。

【ご確認ください】
本記事は私の経験と考え方の共有であり、特定の金融商品の売買を推奨・勧誘するものではありません。
投資には元本を割り込む損失のリスクがあり、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

